在庫の話をするとき、一番困るのは、
「正確な数字が分からない」
という状況です。
帳簿上の在庫と、現場の実態が全く合っていない。
どこに何がどれだけあるのか、すぐには答えられない。
こうした状態は、決して珍しくありません。
■ 見えないものは、コントロールできない
在庫は、資金です。
しかしその資金が、
どこに、どのような形で存在しているのかが見えていなければ、
経営として判断することはできません。
在庫の問題の多くは、
「多いこと」そのものではなく、
「見えていないこと」から始まります。
■ 可視化とは“数字を出すこと”ではない
在庫の可視化というと、
在庫の合計金額を出すことだと思われがちです。
もちろん、それも重要です。
しかし、それだけでは十分ではありません。
重要なのは、
・どのような商品が
・どのくらいの期間滞留しているのか
といった“在庫の構造”が見えることです。
合計金額だけでは、
意思決定にはつながりません。
■ 分けて見る
在庫を捉える第一歩は、分解することです。
例えば、
・よく動く在庫
・ほとんど動かない在庫
・季節によって動く在庫
同じ「在庫」でも、性質は大きく異なります。
これらを一括りにしてしまうと、
適切な判断はできません。
在庫は“ひとつの塊”ではなく、
いくつかの意味を持った集合です。
■ 可視化は経営の言語になる
在庫の状態が整理され、
誰が見ても同じように理解できるようになると、
在庫は「議論できる対象」に変わります。
・なぜこの在庫は増えているのか
・どこに滞留があるのか
・どこを改善すべきか
感覚ではなく、
共通の認識で話ができるようになります。