コラム

2026 02.25
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経営コラム 第1回:在庫はなぜ経営問題なのか

「在庫が多いんです。」

経営者の方とお話しすると、よく出てくる言葉です。

そのあとに続くのは、

・倉庫が手狭である
・管理が大変
・棚卸が重い負担になっている

といった“現場の困りごと”です。

しかし、少し視点を変えてみます。

■ 在庫はモノではなく、資金である

在庫とは何でしょうか。

それは「売れることを期待して、すでに支払ったお金」です。

会計上、在庫は資産として計上されます。

つまり在庫とは、
現金が姿を変えたものです。

1,000万円の在庫があるということは、
1,000万円の資金が棚に置かれているということです。

それが動かなければ、
新しい投資も、人への還元も難しくなります。

■ 在庫は“結果”である

在庫は偶然増えるわけではありません。

・売上目標の立て方
・生産ロットの決め方
・欠品に対する考え方
・部門間の評価制度

こうした意思決定の積み重ねが、
在庫という形で表れます。

つまり在庫は、
現場が作ったものではなく、
経営の判断の結果なのです。

■ 在庫の状態は会社の体質を映す

在庫が過剰な状態が続くとき、
そこには何らかの意思決定の偏りがあることが少なくありません。

たとえば、

・「とにかく売上を伸ばす」が最優先になっている
・欠品を過度に恐れている
・部門ごとの目標がかみ合っていない

といった状況です。

逆に、在庫が安定している会社では、
数字と意思決定がつながっています。

在庫を見ることは、
会社の体質を見ることに近いのです。

■ 在庫の健全性を測る指標

在庫の健全性を測る代表的な指標が在庫回転率です。

在庫回転率=売上原価÷平均在庫高

回転率が高いということは、
資金が速く循環しているということ。

回転率が低いということは、
資金が滞留しているということ。

在庫回転率は、会社の“血流”のようなものです。

大切なのは、
その水準を自社の意思として説明できるかどうかです。

■ 在庫適正化とは何か

在庫適正化とは、
単に在庫を減らすことではありません。

まずは現状を可視化し、
正確に把握できる状態にすること。

そして、
必要なものを、必要な水準で、
無理なく回していける設計にすること。

在庫が偶然積み上がるのではなく、
意思の結果として存在しているか。

それを問い続けることが、在庫適正化です。

それは現場の工夫にとどまる話ではなく、
経営の設計そのものに関わるテーマです。

このブログでは、
在庫を通して「経営のあり方」を考えていきます

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